ネットワーク上の最適化と制御
自律的に意思決定を行う行動主体をエージェントといい、多数のエージェントから構成されるシステムをマルチエージェントシステムといいます。マルチエージェントシステムでは、エージェントが相互に影響を及ぼし合うことでシステム全体の振る舞いが決まります。IoTやビッグデータ処理に代表されるように、近年、多数のサブシステムが有機的に結合した大規模システムにおける最適化や制御の重要性が増しています。このような大規模システムは、個々のサブシステムをエージェントとし、サブシステム間のつながりをネットワークで表現することで、マルチエージェントシステムとしてモデル化できます。本研究課題では、このような大規模ネットワーク化システムに対し、ネットワークを介した相互作用によりサブシステム同士を巧みに連携させ、自律分散的にシステム全体としての目的を達成するための分散最適化や協調制御について、数理的アプローチによる基礎理論の構築を行っています。また、複数のエージェントで自律分散的に学習を行う協調機械学習への分散最適化の応用やセンサネットワークへの協調制御の応用などにも取り組んでいます。
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